2010年09月01日

 うつ

 朝日新聞・山梨県版 6回連載記事(いのちと向き合う)について
<5> うつ 2010年8月21日
■地域・職場で予防の網
 茶畑に囲まれた小さな公民館から、おばあちゃんたちの笑い声。 壁のあちこちに張られた懐かしい集合写真に囲まれ、ひざを寄せ合い、昔話に花を咲かせていた。
 南部町の佐野地区。 細い1本道を奥に入り、峠を越えた集落に約30世帯が暮らす。 そんな地区に2カ月に1度、保健師が訪れる。高齢者の孤立化を防ぐ、町の「地区サロン」の取り組みだ。
 この日は74~84歳の女性8人が参加。 血圧測定や尿検査などを終えた後、体操しながら懐かしい童謡を歌った。 最後には茶菓子を片手に世間話も。 女性たちは「近くにいてもなかなかみんなで集まる機会も少ないし、楽しい」。
 保健師が注目するのは集まった人だけではない。「最近あの人こんじゃんけ」「お父さん(だんなさん)は元気?」「まーぼつぼつ」。 お年寄りたちとの会話を通じ、地域の「変化」を察知しようと心がけている。
 「横のつながりを密にすることが、自殺予防にもつながっていく」と保健師の若林澄江さん。 同町の自殺者は年間2~3人だが、田舎だからこそ、まだまだ「うつ病」「自殺」という言葉に抵抗感が強く、精神科への距離は物理的にも心理的にも遠い。 だからこそ、「普段から意識を高めていくことが大事」と話す。
 自殺分析に取り組む県立大の小田切陽一教授は、特に高齢者の自殺対策の重要性を指摘。 「高齢化が進む中、老人クラブや自治会など、既存の地域ネットワークを生かし、孤立化を防ぐことに力を入れていくべきだ」と訴える。
 ◇   ◇
 警察庁が発表した09年の自殺統計で、原因や動機が明らかなもののうち、「健康問題」が1万5867人と最も多く、なかでも「うつ病」は6949人を占めた。 政府は6月にまとめた新成長戦略に、2020年度までにすべての職場でメンタルヘルス対策を受けられるようにする目標を盛り込んだ。 ただ、対策に取り組んでいる事業所は3割強で、特に中小企業では対応が遅れているという。
 県内では各保健福祉事務所などが、希望する職場に対して「メンタルヘルス出張講座」を開いている。 精神保健福祉士や精神科医が中小企業や介護施設、研修会などに直接出向き、ストレスの話やうつ病について説明するという取り組みだ。
 峡東保健福祉事務所の秋山盛治主査は「職場で気付き合うことが大切。 メンタルヘルスについて普通に語り合うことが予防の一歩」と話す。 講座の参加者からは「特別な病気じゃないとわかった」「話を聞いて身近に感じるようになった」といった感想が聞かれるという。
 増え続けるうつ病患者に対し、県内では精神科医の数が不足しているという現状もある。 ある精神科医は、年間数人の患者が自ら命を絶つことを打ち明け、こう語る。 「医療にも限界がある。 うつや自殺には複合的な理由があるからこそ、チームワークを確立して、二重、三重のセーフティーネットワークが必要」
 ◆   ◆
 峡東保健福祉事務所・メンタルヘルス出張講座(0553・20・2752)
 山梨産業保健推進センター内メンタルヘルス対策支援センター(055・220・7040)

 1人で悩まず、とにかく上記に相談して下さい。 なお私達も、下記で生活相談を実施していますので、遠慮なく相談下さい。
              記
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Posted by となりのトトロ at 08:30│Comments(0)TrackBack(0)

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